●総合 85 点 

字  数 1095 字 思考語彙 64 点  (22 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 68 点  (50 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 73 点  (99 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙64























































73
知識語彙68
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △文の長さの平均がやや短めです。
【語彙バランス】

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

110508090803021007030606040510060808021409090512100715081008060413


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
44 った。
24 った。
33 のか。
34 ない。
28 ある。
17 ない。
6 ない。
44 ない。
29 いる。
15 のか。
24 思う。
32 らだ。
21 ある。
21 ない。
42 じる。
23 きた。
38 ろう。
32 する。
9 いる。
67 いか。
36 思う。
31 らだ。
21 いる。
51 きた。
33 いう。
34 いる。
68 ろう。
39 ろう。
56 のか。
39 ない。
26 ある。
11 来る。
62 いか。
68
67
62
56
51
44
44
42
39
39
38
36
34
34
33
33
32
32
31
29
28
26
24
24
23
21
21
21
17
15
11
9
6

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
研究者たちは「時間がほしい」と思っているそうだが、もし人間に無限の時があるのなら、ダラダラ過ごして何一つ発明や発見はできなかっただろう。 (68字)
 

【本文】
 人は強くなったために狩る立場に立つことがあっても狩られる側にまわることはほぼなくなった。われわれは狩られる感覚をすっかり忘れてしまった。動物の場合、われわれとは死の概念自体がずいぶん違うのではないのか。彼らにとって死とは、衰弱した精神が描く単純で強烈な恐怖の源ではない。死とは、本来、一つの成就、一つの完成、一つの回帰である。自然界には自然死という言葉はない。老衰もない。動物はみな捕食者であると同時に獲物であり、絶対の優位にたって喰うだけという動物はいない。そういう濃密な時間の内にこそ死は正しい形で用意されている。それを承知の生命ではないのか。私は死のような終わりを知るのは良いことだと思う。
 第一の理由は、終わりを知ることで分かってくることがあるからだ。終わることを知って、今が変わることもある。終わりを知ることは少しずるいかもしれない。でも私も走っている時「今何周終わった」と思うより、「後何周だ」と思う方が楽に感じる。終わりがあるから人はここまで進化をとげてきた。もし終わりがなく、だらだらと物事が進んでいるのなら人は何もしなかっただろう。人間の裏側には常に死がある、ということを現代人は忘れようとする。いや、忘れている。でも確かに終わりはあって、それに向かって今が流れているのだから、終わりを見据えて行動することでもっと自分らしく生きられるのではないか。恐怖もあるとは思うが、人は恐怖をこえてこそ強くなれるのではないかと思う。
 第二に、終わりへの恐怖が人を動かす力となることがあるからだ。現在の医学はめまぐるしく進歩をとげている。治らない病気を言われたガンまでもが三つの治療法ができ、初期であればほとんどの人が治るようになってきた。そのおかげか現在日本の平気寿命は男 性七十七歳、女性八十四歳という。医学だけでなく、化学、科学、心理学なども色々な発見や発明をしている。研究者たちは「時間がほしい」と思っているそうだが、もし人間に無限の時があるのなら、ダラダラ過ごして何一つ発明や発見はできなかっただろう。「無限の時はない」という言葉はぱっと見て、あまり幸せな意味には見えないだろう。だけど人間はそのことを知っているからこそ、終わりがあるということを知っているからこそここまで来たのではないのか。
 終わりを知るというのは不幸になったり、ずるい方法だったりするのかもしれない。だが、「出口のないトンネルはない」という言葉がある。人は必ず終わりが来る。その終わりのことを考えるのはつらく悲しいことかもしれないが、それをふりはらう勇気があってこそ人として強くなれるのではないか。

原文   森リン ベスト5