始めはなんだかぎこちなく、言葉も通じないので、まるで仮面のような、ひきつった笑い方で、ドキドキしていたけれど、笑いの声が広がっていくと、最後には不思議に楽しくなったそうです。 （87字）

　

「あっはっはっは。」ぼくは夕方に卵焼きを作っていた。ただただ普通の卵に、ただただ普通な砂糖を入れるだけの卵焼きだ。わが家では、あま味と呼んでいる。ある日、砂糖を入れようとしたのに、まちがえて塩を入れてしまった。ぼくは全く気が付なかった。「いただきまーす。」と、言って食べたら、何かが違うと思った。「ははははは。これは塩だ。」と、ぼくはさけんだ。どうしようと考えたけれど、上から砂糖を、さっとかけるしか思いうかばなかった。もう手遅れで、もちろんおいしくなかった。
母は笑いヨガを、バリ島でしたことがあるそうです。インド発祥のヨガで、健康に良いといわれている。とりあいず笑う、楽しくなくても、となりにいる人と「ワッハッハー。」と、顔を合わせて笑いながら、あいさつするようにと、ヨガの先生に言われた。始めはなんだかぎこちなく、言葉も通じないので、まるで仮面のような、ひきつった笑い方で、ドキドキしていたけれど、笑いの声が広がっていくと、最後には不思議に楽しくなったそうです。ただ笑うだけで周りの人も、笑顔にできるということが分かった。
失敗しても笑ってごまかしたり、意図的に笑うことで、つられて笑ったりして、笑うことは良いことだということが分かった。これからも、ぼくは笑顔でいたいと思う。