リンゴ園の地面を銀色のビニールで覆い、反射光でリンゴの尻を着色させたり、リンゴを一つずつ手で一八〇度回してまんべんなく日に当てて着色させたりする技術は、欧米には全くないものだ。 （88字）

　

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光でリンゴの尻を着色させたり、リンゴを一つずつ手で一八〇度回してまんべんなく日に当てて着色させたりする技術は、欧米には全くないものだ。「袋かけ」は、幼虫が果実に深く穴を開けて致命的な害を与えるシンクイムシ類の被害防止が目的だった。果実の葉緑素の形成をおさえ、袋をはずした後の果実を鮮やかに着色させるためでもある。しかし、リンゴの糖度は下がり、味は確実に落ちる。これらのキメ細かな技術は、リンゴをおいしくするためではなく、ひたすら美しく色づかせる目的で開発されてきた。もちろん味はがた落ちで、作っている生産者自身が食べないようなこんなリンゴを、消費者が何度もだまされて買うとはとても思えない。
　ある日、私はずっとほしかった本を買うために、家の近くにある本屋へと向かった。本屋に着いて、すぐに欲しかった本を見つけると、私はその本を大事にレジへ持って行った。お店の人にお金をわたし、本を渡されるのを待っていると、私が「包んでください」と言っていないのに関わらず、お店の人が紙を何重かにして本を包んでいた。また、友達の誕生日プレゼントを買おうとして行った百貨店でも、無料なのに予想以上に包んでくれた。本は家に帰ってからすぐ読みたかったのに、何重にも包まれていたため、開けるのが結構大変でおどろいた。百貨店でも、無料で包装してくれるのはありがたいけれど、さすがにあれでは過剰包装だったため、せめて有料にした方がお店のためにも、地球環境にもいいと思う。
　私は父の仕事の関係で三年間スペインに住んでいたことがある。友達の誕生日パーティーに持って行くプレゼントを買いに、大きなおもちゃ屋さんに行った。大親友の誕生日パーティーだったため、大きなおもちゃを買った。そこでレジに行くと、店員に「包装は有料です。」と言われ、しょうがなく有料の包装をしてもらった。スペインでは何も言わないと、レジ袋をくれるだけである。さすがにレジ袋でプレゼントをあげるわけにはいかないので、包装してもらったのだ。母はその時、「日本ではこれくらいのことを無料でやってくれるのに、なんでスペインでは有料なのかしら。」と言っていた。私もその時は共感できたのを覚えている。
　「花よりだんご」ということわざがあるように、見た目よりも実質が大事だと分かった。スペインでの経験や百貨店での経験など、たくさんのことを振り返ってみると、この長文を読んだからこそ、包装は有料にした方がいいのかもしれないと思えた。人間にとって中身とは、外見はもちろん、何よりも気にするべきところであると思う。例えば、見た目を重視するか、性格を重視するかで人はとても変わることができる。また、見た目は良くても性格が悪いと誰も友達になろうとはしないだろう。これからも「外見より中身」を意識して、中学生になっても友達をたくさん作っていきたいと思った。