まだ赤が後ろにいるから！」 今年も記録を伸ばしたな、と思いながら、たって、腕と足に血が滲みながらもあきらめずに一生けん命走りました。 （66字）

　

　「今日こそは転ばないで頑張ろうね！」
「そうだよ！こんなきれいな青空の日は大丈夫じゃないかな？」
後でわかることですが、悲劇は青空でも起こるのです。
「アンカー頼むぞ！はい、バトン」
「ありがとう！頑張るよー」
私は年少の頃からずっと毎年開催する運動会で、必ず靴が脱げる、または転んだりしています。まるで、呪われているようです。一番最近の三年生の運動会でも、転んだり、靴が脱げたりする記録は更新しつつあります。感想は、悔しいし、悲しいです。さらに、痛いとチームのみんなにギャーギャー言われるというおまけつきです。
　ですが、妹は違います。どう違うかというと‥‥
「ねえ、いつも運動会で一位だよね。」
「うん。仏に走って一位だよ。」
「ふだん転んだりするよね。」
「うん。お姉ちゃんよりもころぶけど、運動会ではなぜか転ばない。」
こういうことなのです！妹は、三年連続一位を誇っています。悔しいし、妹に負けたくないので、頑張ろうと思いました。ですが、同じ母親と父親なのに、なぜこのような差がうまれるのだ、と心の中で思いました。声に出せば妹に笑われそうです。
　私も努力はしています。まるで足が焼けるようになるまで走りますし、日ごろから靴を脱げないようにしています。三年も頑張ったのに無理でした。もっと努力が必要なのかもしれません。とても悔しいです。ここ最近始めたことは、学校に行くときのランニングです。努力すればきっとできると信じています。目標を決めて頑張っています。四年こそは！と思っていると、コロナで中止になってしまいました。とても悲しかったし、ショックでした。5年はしっかりと努力を発揮しようと思いました。
三年徒競走のゴールが目の前です。今年は転んだり靴が脱げたりしなかったな、と思っていると、
「ああああ！？」
ドテーン
「痛いよーうそでしょ？！」
「アンカーあきらめるな！緑組の命がかかっているんだぞ！このことは承知でアンカーになったんだろ！あきらめるなって約束だろ」
「はやくしてよ！まだ赤が後ろにいるから！」
今年も記録を伸ばしたな、と思いながら、たって、腕と足に血が滲みながらもあきらめずに一生けん命走りました。
「ゴールだよ！」