●総合 79 点 

字  数 1204 字 思考語彙 46 点  (7 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 78 点  (69 種)
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00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 95 点  (171 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙46



























































95
知識語彙78
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

151108151410111716062011130918060511060305121213161708


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
51 出す。
46 事だ。
32 した。
56 れた。
45 いた。
43 いる。
40 けた。
58 った。
51 った。
24 めた。
63 った。
45 うだ。
58 いた。
33 れた。
66 した。
27 った。
15 いた。
37 った。
21 ちた。
17 ない。
30 いる。
52 ない。
47 いた。
51 いる。
61 のだ。
69 いる。
51 のだ。
69
66
63
61
58
58
56
52
51
51
51
51
47
46
45
45
43
40
37
33
32
30
27
24
21
17
15

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
幼い頃気にしていた火傷の跡も、今では小指の第一関節程のちっぽけなものになって、注意深く見なければ分からないぐらい、周りの肌と馴染んでいる。 (69字)
 

【本文】
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頃、母の実家がある島根に夏休みの間だけ、訪れていた時の事だ。夏だったという事もあって、私は祖父母の家で花火を楽しむ事にした。
 車を少し走らせた所にあるスーパーへ行き、そこで大量の手持ち花火が詰め込まれたパックを一つ、祖母が買ってくれた。そして買ってもらった花火のパックを抱え、私はその日の夜、家の縁側で小さな花火大会を開いた。
 ワクワクと心を躍らせながら、花火が詰め込まれた袋を開けた事を、今でも良く覚えている。
 祖母がタンスから取り出したライターを手に持ち、母は一本の線香花火に火をつけた。
 最初はただの光の粒だった線香花火の先端は、徐々に明るくなって行き、パチパチと音をたてながら、静かに夏の夜を彩った。私はその美しさに魅入られて、母と同じ様に一本の線香花火を手に持ち、既に火がついた花火から火をもらった。すると私の花火も同じ様に、パチパチと鳴り始めた。
 線香花火の少し焦げる様な匂いと、家のすぐ目の前にある海から来る潮の香りと、蚊取り線香の匂いが重なって、私の鼻腔をくすぐった。嗅覚と記憶を管理する扁桃体と海馬は繋がっているせいで、匂いに関する記憶は残りやすいそうだ。
 花火をすっかり気に入ってしまった私は、次々と火を付けては、それが完全に消えてしまうまでの様子をじっと見つめていた。
 そして花火が残り数本となった時、私は一つの花火に興味を惹かれた。それは手を持つ部分に、白くて可愛らしい幽霊が描かれた紙が貼り付けられた花火で、何か今までとは違う何かが起こるのではないかと期待した。
 ドキドキしながら、私はその花火に火を付けてもらった。すると突然、それは火を吹いた。あまりにも急に勢いよく火が出た事に驚いた私は、花火から手を離してしまった。花火はそのまま、右足の甲にポトリと落ちた。
 事故後の事は、良く覚えていない。祖父に火傷用の薬を塗ってもらった事しか、思い出せないでいる。
 「痛み」という体験はとても辛いもので、その痛みを体験した時も、またその後も、辛い事が続くかもしれない。実際に、火傷を負った後、私は右足にできた火傷の跡をひどく気にして、コンプレックスになっていた。
 だが、その「痛み」によって、人は多くのことを知り、また新たな階段を踏む事ができると、私は思っている。
 あの夏の火傷によって、私は幾分かは注意深く、また慎重になり、そして「好奇心は猫をも殺す」という諺を身を以て体験したのだ。幼い頃気にしていた火傷の跡も、今では小指の第一関節程のちっぽけなものになって、注意深く見なければ分からないぐらい、周りの肌と馴染んでいる。
 だから、人間にとって「痛み」とは、成長していく上ではなくてはならない、非常に重要な要素の一つなのだ。

原文   森リン ベスト5