学校のプールにトンボの幼虫、ヤゴがいたので、学年のみんなで捕まえようとして、「捕まえた！」「あー、逃がした！」などと、大盛り上がりでヤゴを捕まえたのが、まるでつい昨日の事のように思い出される。 （96字）

　

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訣は、他の動物があまり手をつけなかった葉という食物に手をつけたところにある。例えば、イモムシは十分草を食べて育ったら変身して羽を伸ばして飛び回ることにした。このように昆虫は変態することにより、小さいサイズの短所を解消したのである。
　実際、私も昆虫を飼育したことがある。それは小学三年生の頃だった。学校のプールにトンボの幼虫、ヤゴがいたので、学年のみんなで捕まえようとして、「捕まえた！」「あー、逃がした！」などと、大盛り上がりでヤゴを捕まえたのが、まるでつい昨日の事のように思い出される。捕まえたヤゴは、上部を切り取ったプラスチック容器に入れ、割り箸をその中に入れていた。何故ならば、ヤゴが羽化する時には何か捕まるものが必要だからだ。私たち生徒は羽化するところは見られなかったのだが、担任の先生によると、ふと気づいたら一匹のヤゴが羽化しようとしていて、だんだんサナギの殻を脱いでいく姿に思わず見とれてしまったそうだ。
次の日の朝、私が教室に入ってヤゴが一匹いないのに気づき、「ヤゴは羽化しましたか」と先生に尋ねた所、「ヤゴはヤボの用があってね。」と言われた。四十匹以上捕まえたのに、無事トンボになれたのは、その内の半分だけだった。それでも、みんなで一生懸命飼育をして良い経験になったと思う。
　さぁ、次は父の話だ。父は子供の頃、生き物を飼うのが苦手だったそうだ。カブトムシを飼えばすぐに死んでしまうし、ザリガニを飼えば友達にあげてしまうし。とにかく、一つの事に熱中できない子供だったそうで、昆虫を飼うとしたら草むらで成虫を捕まえて、虫かごに入れて観察するような事ばかりだったそうだ。そんな父が昆虫の事で一番驚いた出来事がある。それは、父が小学生くらいの頃、出かけようとしてガラガラガラと玄関のドアを開けて父が目撃した衝撃的な物とは、何十ものバッタの赤ちゃんがゾロゾロゾロと上からぶら下がっている様子だ。ぶら下がっていると言うよりも、何十もの大群が連なっていると言ったほうがいいだろうか。その様子はまるで長いロープの様だったと父は声のトーンを一つ上げて言っていた。父はその様子を見ると、バッタの赤ちゃんを避けながら出かけたそうだ。それにしても、何十ものバッタの大群が上からぶら下がっていたと言われたら、この作文を書いている私でも背筋がゾッとする。
　私はこの長文を読んで、虫はすごいなぁと改めて思った。何故なら、虫たちは自分で自分の短所を解消したからだ。私にはできない技である。いや、完全にできないとは言わないが私の短所は計算力がないだの、漢字が書けないだのという、小さな悩みだ。それに比べて昆虫の短所は自分の命、自分の子孫の命がかかっているからだ。そして、大体の国語の先生はダジャレが上手なんだなぁということも分かった。（三年生の担任は国語担当だったので。）