●総合 82 点 

字  数 1087 字 思考語彙 53 点  (13 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 81 点  (75 種)
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00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 91 点  (156 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙53



























































91
知識語彙81
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ◎文の流れがリズミカルです。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △中間の長さの文が多く長い文と短い文がやや少なめです。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

101108090707121007071206101309090807090806080812101312


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
48 きた。
43 きる。
39 える。
49 いる。
29 題だ。
31 とだ。
62 った。
45 のだ。
27 ある。
32 ない。
39 ある。
25 いる。
46 いた。
51 いう。
40 きだ。
42 とだ。
28 ある。
36 名だ。
40 ある。
29 じる。
27 いる。
41 ない。
35 いる。
47 ある。
41 思う。
51 った。
60 題だ。
62
60
51
51
49
48
47
46
45
43
42
41
41
40
40
39
39
36
35
32
31
29
29
28
27
27
25

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
戦後、一からやり直すことを余儀なくされた状況下で、はるか先にいる先進国に太刀打ちするためには急激な経済成長が不可欠であった。 (62字)
 

【本文】
 日本は敗戦国であるにも関わらず、GNPが一時アメリカを追い抜くなど経済的な豊かさを獲得してきた。当たり前のように一家に一台の車があり、国民のほぼ全員が安定して食糧を得ることができる。ところが、経済が発展すればするほど日本人はさらに忙しくなっているように見える。実際、日本の国内生産量が世界3位であるのに対して、幸福度ランキングは62位と年々下がり続けている。このように、経済的な価値観に偏っている日本の社会は問題だ。
 その原因は第一に、日本が敗戦から復興してきた国であることだ。戦後、一からやり直すことを余儀なくされた状況下で、はるか先にいる先進国に太刀打ちするためには急激な経済成長が不可欠であった。そこで、「欧米に追い付き追い越す」をモットーに質より量の豊かさをひたすら追求してきたのだ。しかし、高齢化が進む中でこの方法は行き詰まりつつある。一度経済から目を離し、精神的な豊かさにも注目しなくてはならない。例えば、自分の家の近くでは知的障がい者の雇用に力を入れているパン屋さんがある。健常者は数名で、大多数が障がい者で構成されている。私も何回かそのパン屋さんに訪れたことがあるが、二者が互いに補佐しあって効率よく営業していた。そういえば、障がい者は計算力や芸術力、記憶力などにおいて普通より優れた能力を発揮する場合があるという。これからの社会では、今まで弱者とされてきた人々が活躍できる場を作っていくべきだ。
 第二の原因は、資本主義が流入してきたことで日本独特の文化が失われてしまったことだ。一つの例として、何かもらったらとりあえず返す文化がある。日本は、落とし物をしてしまっても高確率で帰ってくる珍しい国として有名だ。それでも、お中元やお歳暮などの古くから行われてきた伝統的な行事は失われつつある。少しずつ、効率主義の文化に日本が飲まれつつあるのを感じる。これは、外来種が在来種を駆逐していくのとよく似ている。外から来た生物が、在来種以上の適応力を発揮して広がっていくのは珍しいことではない。日常的になじみの深いスズメや、コイなども元々は外来種だと言われている。こうした生き物が違和感なく日本になじんでいるように、資本主義も当たり前の考え方になりつつある。古くから存在する日本文化の良さを見出し、意識的に取り戻していくことが大切だと思う。
 確かに、経済的な豊かさはものであふれる社会を作ったという点で幸せをもたらしたし必要な過程でもあった。しかし、幸せとは豊かさに見出すものではなく当たり前に見出すものであるように、経済的な価値観を過剰に重視する社会は問題だ。

原文   森リン ベスト5