●総合 85 点 

字  数 1059 字 思考語彙 57 点  (16 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 91 点  (96 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 86 点  (140 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙57






























































86
知識語彙91
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 △もう少し文章の中心をしぼっていきましょう。
 △中間の長さの文が多く長い文と短い文がやや少なめです。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)
 抽象度の高い言葉が多く、やや重い文章になっています。(-1点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

110913060508140803060808110610101207070909091414080911


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
44 った。
40 ない。
55 いる。
28 題だ。
22 とだ。
33 きた。
51 える。
36 いる。
16 ある。
26 ない。
38 うだ。
30 れる。
46 ない。
37 する。
54 切だ。
37 とだ。
50 いる。
24 いる。
24 ある。
44 いる。
39 ない。
29 なる。
58 のだ。
62 える。
31 ない。
43 くい。
58 いか。
62
58
58
55
54
51
50
46
44
44
43
40
39
38
37
37
36
33
31
30
29
28
26
24
24
22
16

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
大きい価値は恐竜のように滅びるものだという考えがあるが、私は小さな価値をつなぎ合わせて大きくしていくことが不可欠だと考える。 (62字)
 

【本文】
 近代において存在していた階層秩序や暗黙の上下関係は、現在では一部を残して消えてしまった。表面上では価値体系が残っているように見えても、根本的な理念はほとんど見られない。これによって、人々は信頼できる価値がなくなり社会と均質であることでしか、相対的な安定を確保できなくなっている。このように、大きな価値観を見失ってしまった社会は問題だ。
 第一の原因は、経済成長が達成されたことだ。日本は戦後から、欧米に追い付くことを目標に掲げて成長を遂げてきた。その努力によって、今では様々な分野で欧米に台頭する力をつけており、経済的な豊かさを手に入れたといえる。しかし、これは同時に国家にとって明確な目的がなくなったことを示している。それは国民にとっても同じである。例えば、今の子どもにはこれといって欲しいものがない。昔は、日々欲しいものを想像して誕生日を心待ちにするのが当たり前だったそうだ。それが今では、何を買うべきか親に聞くような光景さえみられる。欲がなく謙虚なのは日本人の長所の一つだが、豊かになるあまり貪欲さを忘れてしまってはならない。言い換えれば、日本は生産力に長けていても消費力で劣っているような気がする。日常の不便な点や不満な点を無意識に看過してしまうのではなく、それぞれを豊かな消費につなげていくことが大切だ。
 第二の原因は、社会全体に大きな価値観をいかがわしく思う風潮があることだ。具体的に言えば、全体で目指すゴールよりも個人で目指すゴールを重んじる多様性の時代に差し掛かっている。成績は絶対評価になり、何事も細分化が進んでいる。その最たる例として、何でも専門化する動きがある。それぞれの専門の中で全てが進められ、専門家でないと理解できないほど高度になってきている。だが、それぞれの分野が成長したからといってそこからは知識の蓄積しか生まれない。そうした分野が統合して初めて目に見える進歩という形になる。例えば、携帯電話はノーベル賞を受賞したリチウム電池や、半導体、GPSなど様々な専門技術の集大成として作られたものだ。大きい価値は恐竜のように滅びるものだという考えがあるが、私は小さな価値をつなぎ合わせて大きくしていくことが不可欠だと考える。
 確かに、一つの大きな価値に支配された社会は窮屈かもしれない。しかし、小さな価値が分散しているだけでは、基本的な理念が定まらず方向性もつかみにくい。価値の統合は足し算ではなく掛け算であるように、大きな価値を設定することで見通しよく社会が成長していけるのではないか。

原文   森リン ベスト5