●総合 81 点 

字  数 1077 字 思考語彙 62 点  (20 個)
--------------------------------
-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 114 点  (141 種)
----------------------------------
-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 100 点  (186 種)
------------------------------------
-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙62







































































100
知識語彙114
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △中間の長さの文が多く長い文と短い文がやや少なめです。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)
 抽象度の高い言葉が多く、やや重い文章になっています。(-6点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

101110080712121112080915100908080907040414080510090809


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
42 いる。
53 れる。
47 ない。
36 題だ。
30 とだ。
48 ない。
61 ある。
35 価だ。
45 まう。
30 思う。
38 のだ。
61 いる。
40 いる。
41 のだ。
46 ない。
32 とだ。
38 った。
33 する。
16 ある。
15 発だ。
51 った。
39 うだ。
32 ない。
48 きだ。
35 ろう。
33 ない。
47 える。
61
61
53
51
48
48
47
47
46
45
42
41
40
39
38
38
36
35
35
33
33
32
32
30
30
16
15

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
個人の足跡をたどることで、性別や年齢、趣味などを徹底的に洗い出し、その人にあった広告が表示されるような仕組みになっている。 (61字)
 

【本文】
 最近の日本の科学は明確な目的を失い、ノーベル賞の受賞や利潤のためだけに進歩している。戦後から省エネ化と合理化によって技術を磨いてきたが、それが世界の貢献という形で表れていないように思われる。かつて日本が外国の技術に助けられたように、今度は日本の技術で諸国を支えていかなければならない。このように、福利厚生の向上に役立つような科学が発展していないのは問題だ。
 その原因は第一に、目先の利益に動かされがちだということだ。資本主義社会においてはあるべき姿なのかもしれないが、利益は必ずしも社会全体の幸福に結びつかない。私はチョコレートが好きでよく買うが、たまにオーソドックスなものの横に「フェアトレードチョコレート」が置いてあることがある。このチョコは発展途上国との公正な取引を保証していて、その分少し高価だ。しかし、あまり実感が得られないため、価格の差に負けて自分はいつも安い方に手が伸びてしまう。
 私は、こうした意識が利益本位の科学を作っているのだと思う。例えば、AIによる広告の最適化技術は企業の利益のためだけに開発されたものだ。個人の足跡をたどることで、性別や年齢、趣味などを徹底的に洗い出し、その人にあった広告が表示されるような仕組みになっている。一見合理的なシステムだが、そのビッグデータが外部に漏れる可能性が指摘されている。企業の業績を伸ばすメリットの裏には、プライバシー侵害というリスクが隠れているのだ。目先の利益にとらわれず、知らない誰かのためになるような科学を発展させていかなくてはならない。
 第二の原因は、安心安全にお金を使うという意識がなかったことだ。昔は、とにかく合理性を重視して安心安全は二の次というような考えが主流だった。低賃金の残業は横行していたのも、そうした思想が背景にある気がする。ところが、最近は変わりつつある。特に顕著なのは自動車の開発だ。燃費がよくて安い車を追い求める時代は終わりをつげ、今やありとあらゆる安全装備がつけられるようになった。プリウスのような低価格を売りとする車でも、最低限の安全装置はついているようだ。プリウスミサイルなどと揶揄されることはもうなくなるかもしれない。このように、利益が多少削られてしまっても安心安全を第一に考えるような技術を進歩させていくべきだ。
 確かに、効率の良い科学の発展は20世紀の産業に大きく貢献しただろう。しかし、利益は国を豊かにするが人々の生を豊かにすることはできない。私は、これからの科学は国のためではなく人のためへと、目的を方向転換しなければならないと考える。

原文   森リン ベスト5