●総合 85 点 

字  数 1163 字 思考語彙 56 点  (15 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 98 点  (109 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 98 点  (180 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙56



































































98
知識語彙98
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ◎文の流れがリズミカルです。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △中間の長さの文が多く長い文と短い文がやや少なめです。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

09141111081014111212091412080810090806121409041105110909


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
29 った。
49 れた。
46 れる。
48 いる。
34 題だ。
44 とだ。
49 ある。
43 れる。
53 れる。
50 ない。
38 した。
62 思う。
50 える。
34 とだ。
37 ない。
38 ない。
36 ある。
41 きた。
24 ある。
48 いる。
49 えた。
33 った。
21 いる。
41 ない。
23 える。
43 ある。
41 実だ。
55 題だ。
62
55
53
50
50
49
49
49
48
48
46
44
43
43
41
41
41
38
38
37
36
34
34
33
29
24
23
21

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
これは、おおよその事を欧米に合わせてきた結果、外国人にとって日本の文化が感じにくくなっているということを象徴していると思う。 (62字)
 

【本文】
 日本では古くから、薄暗く湿気の多い場所を好む傾向にあった。最初は深い原生林の奥に住み、開かれた耕地で農業を営むようになっても日常の随所に影が取り入れられた。暗からはほど遠いように見える金閣寺でさえ、周囲は木に囲まれていて日本人独特の趣が感じられる。しかし、明治に入ってからは鹿鳴館での舞踏会を始めとして欧米らしい明るい文化が取り入れられている。欧米に引きずられて古来の文化を忘れてしまっている現代の社会は問題だ。
 その原因は第一に、日本は欧米に追い付き追い越すことを目標として成長を続けてきたことだ。日本人の国民性や戦争に負けたという事実が影響し、今でも何となく欧米人には頭が上がらない印象がある。例えば、私の学校は留学生の受け入れを行っているが、彼らとは自然に英語で会話がなされる。日本にいるのだから、あえて彼らの言語に合わせる必要はないのに、日本語で話しかけると無神経な人だと言われる。また、彼らもそのことにあまり違和感がないらしく、日本の文化へ溶け込もうという意思はおよそ見られない。特に国語の授業中、英語の小説を読んだり居眠りをしたりしていたのには驚愕した。これは、おおよその事を欧米に合わせてきた結果、外国人にとって日本の文化が感じにくくなっているということを象徴していると思う。私たちは、自分たちの文化に対してもっと誇りを持ち、欧米の文化にない良さを見出していくべきだと考える。
 第二の原因は、伝統を守るような環境が全く整っていないということだ。小学校で、「国際理解」という科目はあるのに、「国内理解」という科目はない。グローバル社会が大きなテーマとなっているが、地域社会を守る動きは見られない。このような事実の根源にあるのは、日本の文化保護に対する意識の低さである。昔から少数派により訴えられてきたものの、経済成長を理由にほとんどが無視されてきた。その中でも夏目漱石は、近代化批判の代表格である。日本が何につけても欧米化を持ち出し、文学にもそれが浸透しつつあることを漱石は痛烈に批判している。日本の近代化は「皮相上滑りの開花」であると主張し、懸命に日本文化の良さと近代化の短所を本で伝えた。だが、この叫びは政府に届かず欧米化はどんどん進んでいってしまった。これと同じようなことは現在も起こっている。伝統工芸品は廃れ、職人不足に陥っているが政府はこれらの保護にあまり積極的ではない。経済状態を保つだけで精一杯であるように見える。日本の伝統文化が消えてしまう前に、地域間で文化体験などを行い、活性化を図るべきである。
 確かに、欧米のルーツを取り入れたことで経済大国としての成長を遂げたことも事実だ。しかし、国とはお金の上ではなく文化の上に成り立っているものであるように、日本人らしさを失っている社会は問題だ。

原文   森リン ベスト5