●総合 83 点 

字  数 1168 字 思考語彙 57 点  (16 個)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0-
00-02-04-06-08-10-12-14-16-18-20-22-24-26-28-30-
知識語彙 79 点  (72 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1-
00-09-18-27-36-45-54-63-72-81-90-99-08-17-26-35-44-
 表現語彙 87 点  (144 種)
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-0--0--0--0--0--0--0--1--1--1--1--1--1--1--2--2--2--2-
00-15-30-45-60-75-90-05-20-35-50-65-80-95-10-25-40-55-

点数はほかの人の点数との関連で毎日少しずつ変わります。
棒グラフは全作品の分布で、濃い部分は当作品の位置です。 をクリックすると、最新のデータをもとに再計算されます。

【総評】 点数はそれぞれの級の合格ラインの目安です。 20080901 改訂
12級11級10級9級8級7級6級5級4級3級準2級2級準1級1級
総合52点~59点~62点~64点~69点~72点~74点~78点~81点~86点~88点~90点~91点~92点~
相当学年小1小2小3小4小5小6中1中2中3高1高2高3大社大社
合格率95%95%90%90%85%85%80%70%60%50%40%30%20%10%
思考語彙34点~35点~36点~37点~40点~43点~50点~52点~55点~62点~65点~67点~70点~73点~
知識語彙40点~41点~42点~43点~47点~49点~52点~56点~60点~65点~70点~78点~85点~90点~
表現語彙46点~48点~50点~52点~56点~57点~58点~62点~65点~71点~73点~80点~86点~91点~
思考語彙:意見や説明を書く力/知識語彙:難しい言葉や漢字を使う力/表現語彙:多様な実例や表現を書く力
 
  
思考語彙57




























































87
知識語彙79
△上の三角形の高さは思考語彙
▽下の三角形の深さは知識語彙
三角形の横の長さは表現語彙
○円の大きさは字数
(円はひし型の後ろに隠れている場合があります)。
【文体】
 ○文の流れが自然です。
 ○文章の中心がよくしぼられています。
 △中間の長さの文がやや少なめです。
 △長い文と短い文が多く中間の文がやや少なめです。
 百字を超える文3ヶ所(-3点)
 ▲117字 人々は単に自分の言語に不足する語彙を補うために外国の言葉を求めるだけでなく、そこには異文化に対する憧れや自己顕示欲、そしてその文化や言語への接近同化の願望といった、素朴な実用性の見地からだけでは説明のできない多くの要因がからんでいる。
 ▲120字 そしてあらゆる面で伝統的な日本文化とは異なる欧米の文化を、明治の開国とともに一気に、しかも広範囲に輸入し消化するとき、高度の文化文明を簡潔に表現する力を既にもっていた漢字という言語要素が日本にあったということは幸運なことと言わねばならない。
 ▲121字 しかし『相手の意見をそのままそっくり受け入れる人は自分らしさというものを、ひとかけらも持ち合わせていない人なのである』という名言があるように、外国の文化をそのまま受け入れるのではなく、自分の国なりに消化して、進歩させていくことが必要だと思う。
【語彙バランス】
 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-0点)

△三角形の高さは思考語彙、▽逆三角形の深さは知識語彙、
△▽の底辺は表現語彙、○円の幅は字数。

【文リズム】  (一文中の文節的語彙群の数) ~6個 7~10個 11~14個 15~18個 19個~

313209050408150811061109020210070814120412060606040523


【文の長さのグラフ】 -20字短い文 21-40字やや短い文 41-50字中ぐらいの文 51-70字やや長い文 71字-長い文
117 いる。
120 ない。
47 きだ。
34 らだ。
14 した。
36 とだ。
62 した。
39 った。
49 うだ。
25 った。
44 うだ。
33 した。
12 とだ。
12 ない。
41 らだ。
24 ある。
30 ある。
51 ある。
41 なる。
18 きる。
55 違う。
34 ない。
35 れる。
34 うか。
17 ない。
23 切だ。
121 思う。
121
120
117
62
55
51
49
47
44
41
41
39
36
35
34
34
34
33
30
25
24
23
18
17
14
12
12

【最長の文】 (最長の文は、文章全体の特徴を表しています)
しかし『相手の意見をそのままそっくり受け入れる人は自分らしさというものを、ひとかけらも持ち合わせていない人なのである』という名言があるように、外国の文化をそのまま受け入れるのではなく、自分の国なりに消化して、進歩させていくことが必要だと思う。 (121字)
 

【本文】
人々は単に自分の言語に不足する語彙を補うために外国の言葉を求めるだけでなく、そこには異文化に対する憧れや自己顕示欲、そしてその文化や言語への接近同化の願望といった、素朴な実用性の見地からだけでは説明のできない多くの要因がからんでいる。そしてあらゆる面で伝統的な日本文化とは異なる欧米の文化を、明治の開国とともに一気に、しかも広範囲に輸入し消化するとき、高度の文化文明を簡潔に表現する力を既にもっていた漢字という言語要素が日本にあったということは幸運なことと言わねばならない。私たちは、外国の文化を、そのまま受け入れるのではなく、日本なりに消化して取り入れていくべきだ。
第一の理由は、新しいものを取り入れていかないと、進歩しないからだ。江戸時代に日本は鎖国をした。鎖国とは、外国と関わりをほとんど持たず、自分の国だけで生きていくことだ。当時日本を支配していた江戸幕府は、上下関係が大切にされている儒教を大事にしており、皆が平等という教えのキリスト教を禁止した。幕府はキリスト教を広めない中国、オランダとののみ、関わりを持っていたのだった。しかし、中国やオランダと交流できる場所は限られていたので、あまり外国の文化は広まらなかったようだ。
それが原因で、日本は欧米に後れをとってしまった。ペリーが黒船に乗って、日本へ来たときは、日本人はアメリカの高度な文明に心底驚いたようだ。確かに、江戸時代には歌舞伎や浮世絵などの日本独自の文明が発達した。それはそれでよいことだ。しかし進歩はしていない。
第二の理由は、自分の国の文化の良さや特徴を守り受け継いでいくことも大切だからだ。私の家はほとんど洋室だが、一部屋だけ和室がある。その和室には、畳が敷いてあり、障子や襖、床の間までもがある。その造りは書院造りといって、室町時代後期に建てられた銀閣寺の一部屋で、日本の伝統的な文化の一つである。私は、その和室に入ると、なんだか安心して、ほっと一息つきたくなるような気分になる。『詫びさび』を実感することができる。障子を通して入ってくる日の光は、暖かく、やさしく、ふんわりしたかんじで、LEDなどの人工的な光とはかなり違う。また、カーテンのように風でふくらんだりしないので、邪魔にもならない。畳からはほっとするような香りがするし、床の間はゆとりをもたせてくれる。この小さな一部屋の中に日本人の優しさを込めてあるのではないだろうか。私はこの和室を洋室にはしたくない。
確かに、外国の文化を受け入れることは大切だ。しかし『相手の意見をそのままそっくり受け入れる人は自分らしさというものを、ひとかけらも持ち合わせていない人なのである』という名言があるように、外国の文化をそのまま受け入れるのではなく、自分の国なりに消化して、進歩させていくことが必要だと思う。

原文   森リン ベスト5