総合 57 点(上位1%以内)
字数
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390 字
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【文体】 ○文の流れが自然です。
△もう少し文章の中心をしぼっていきましょう。
△文の長さの平均がやや短めです。
【語彙バランス】 説明に比べて、素材がやや多い文章です。(-点)
表現/キリン(+1点)
表現/七色(+1点)
表現/森(+1点)
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思考力
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34 点
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知識力
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41 点
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表現力
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43 点
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規定の字数(150字)よりも短い文章は低めに評価されます。小論文として採点しているため語彙間のバランスも評価に入れています。
【本文】
外からの真夏の暑さによって額から汗が吹き出す。昨晩、掻いた傷に嫌らしく浸みてくる。思わず顔を掻き毟ってしまう。たちまち、古畳の部屋が血の臭いで充満し、吐き気を催す。
要らぬ好奇心によって手鏡を覗いて見ると、キリン模様のような、かさぶたが顔中に浮かび上がっており、咄嗟に手鏡を叩きつけてしまった。私は底が見えない恐ろしさに怯え、樹海の森深くに居るような寒気に襲われた。
気分を変えようと思い、窓を開けると薄い虹の橋が雲一つない天色の空に架かっていた。薄いながらにも綺麗さを身にまとっている七色に嫉妬し、虹に向かって唾を吐いて、
「こんちくしょう! 俺を愚弄しているのか! さっさと、消えてしまえ!」
と全ての内蔵を口から出す勢いで叫んだ。
すると、乾燥した口元の傷が引き裂け、血の味を堪能せざるを得なくなった。自然と流れ出だした涙が、その傷を蝕むかのように痛めつけてくる。
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