長文集  7月3週  ○あくる年の春に、なたねは(感)  i-07-3
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2014/06/10 17:41:04
 【1】あくる年の春に、なた
ねはきいろいきれいな花をさか
せました。花がちって、みがな
りました。
 【2】そのみをあつめて、き
んじろうはあぶらやさんへもっ
ていきました。
「あぶらやさん。このなたねの
みを、あぶらととりかえっこし
てくれませんか。」
と、たのみました。【3】する
と、あぶらやさんは、
「おお、きんじろうさんのつく
ったなたねのみだね。よしよし
。」
と、しんせつに、あぶらととり
かえてくれました。

【4】「こんどは、もうじぶん
のあぶらだも の。おじさんだ
ってしからないだろう。」
 きんじろうは、よるのくるの
が、まちどおしくてなりません
。あんどんにあぶらをいれて、
あかりをつけて本を読みました

 【5】ところが、おじさんは
、やっぱりこわい顔して、
「きんじろうや。おまえはいっ
たい、なにになるつもりじゃ。
1
2
3
4
5
6
7
8
9
10
11
12
13
14
15
16
17
18
19
20
21
22
23
24
25
26
27
28
29
30
ひゃくしょうになるのに、べん
きょうはいらないんだよ。あし
たはあさはやくから、のらへい
くのだ。はやくねなさい。」
【6】「はい。」
と、きんじろうは、またあかり
をけさなければなりません。や
っぱりきんじろうは、べんきょ
うができませんでした。

【7】「ああ、ひゃくしょうは
、どうして、べんきょうをして
はいけないのだろう。そんなこ
とはない。」
と思いました。
 【8】けれども、おじさんに
めいわくをかけてはいけません

「そうだ。山へいく道や、たん
ぼへいく道で、本を読もう。」
 【9】くわをかつぎながら、
また、しばをかつぎながら、き
んじろうは本を読みました。【
0】

(二反長半(にたんおさなかば
)編 白木茂著 「美しい話・
いじんの心」より)