1.
鏡をつかっておもしろいことをしてみましょう。あなたの
顔が
正面から
大きく写っている
写真を
用意します。それから、
目のまんなか、
鼻、
口を
通る顔の
中心線の
上に
鏡を
立てます。
写真の
半分と
鏡に
映ったその
半分とを
合わせると、
片方の
側だけからできた
左右対称の
顔になります。
鏡の
向きを
変えると、もう
片方の
側でも
同じことができます。
2.
右側だけでできた
顔と
左側だけでできた
顔とでは、かなりちがった
印象を
受けます。
目の
大きさやほっぺたの
形など、
右と
左では
意外に
大きく異なっているのです。
3.
顔だけではありません。
人の
体は、
左右対称に
思えますが、
実は少しちがっていて、
手足の
長さや
筋肉のつきかたなども
同じではないのです。
4.
人がまっすぐに
歩くのは
当たり前のようですが、
実は目で
周りの
景色を
確かめながら
体の
向きをコントロールしています。そのため、
視界のきかない
吹雪のときなど、ただやみくもに
進んでいくと、
弱い足の
方に
少しずつ
曲がっていってしまいます。そして、
長い時間歩いたあげく、
結局最初と
同じ地点にもどってしまうこともあるのです。
5.
内臓では、
右と
左はもっとちがいます。たとえば
心臓は
体の
少し左側にあります。
赤ちゃんを
抱くときに、
お母さんは
自然と
赤ちゃんの
頭が
心臓の
近くにくるように
抱きます。
赤ちゃんは
お母さんのおなかの
中にいるとき、
お母さんの
心臓の
音をずっと
聞いていたので、この
音を
聞くと
安心するのかもしれません。
6.
右と
左の
違いは、
普段の
生活でも
役に立ちます。
例えば、
野球をするとき、
右利きの
人は、
左手でボールをキャッチし
右手でボールを
投げます。リンゴの
皮をむくときは、
左手でリンゴを
支え右手で
包丁を
動かします。
人間の
体は、
右と
左の
違いをうまく
生かしているのです。
7.∵
8. ここで
一句。
9.「ウインクを
両目でしたら ただのまばたき」
10.
言葉の
森長文作成委員会(α)