長文 5.2週
1.うそも方便ほうべん

2. 【1】とかく にんげんは、じぶんを よく みせようとしたり、じぶんのほうが ただしいのだと おもわせたくて、つい うそをついてしまいます。【2】また、あいてを なぐさめ、げんきづけるために、うそをつくことがあります。
3. 【3】ながいあいだ 入院にゅういんしている おじさんを おみまいにいったら、すっかり やせて、青白いあおじろ かおを していました。
4.【4】「もう だめかもしれない。」
5.という おじさんに おとうさんは、
6.【5】「かおいろが このまえより いいから、だいじょうぶだ。」
7.と いいました。
8. 【6】うそと わかっていても、おとうさんを せめることは できません。【7】よわきになっている おじさんを はげましているのですから。
9. 【8】うそをつくのは わるいことだと おしえられてきましたが、ときと ばあいによっては、【9】ものごとを おだやかに おさめるために、うそをつくこともある という ことわざです。【0】

10. 「ことわざものがたり二年生ねんせい」(西本にしもと鶏介けいすけちょ 偕成社かいせいしゃ)より