1.【長文が二つある場合、音読の練習はどちらか一つで可。】
2. 【1】
先週の
日曜日は、
母の
日でした。
私とお
姉ちゃんは、
何をプレゼントしようか
相談しました。いろいろ
考えて、ホットケーキを
作ることに
決めました。
お母さんに、
3.「
今日は
私たちがホットケーキを
作ってあげるよ。」
4.と
言いました。【2】
お父さんにも
手伝ってもらおうと
思ったら、
5.「
お父さんは、
食べる当番だよ。」
6.と
言ったので、みんなで
大笑いしました。
7. まず、お
姉ちゃんは、
玉子と
牛乳をボウルに
入れて
かき混ぜます。【3】
私は、ホットケーキミックスを
別のボウルに
入れました。そこへ、お
姉ちゃんが
玉子と
牛乳を
入れました。そのあとは、
泡立て器でかきまぜます。
8.「さっくり
かき混ぜてね。さっくりだよ。」
9.と、お
姉ちゃんが
指示します。【4】さすがにお
姉ちゃんだなと
思いました。お
姉ちゃんの
夢はパティシエになることなのです。
何回か
かき混ぜると、
生地はとろりとなめらかになりました。
10. いよいよ
焼きます。【5】ちょうどそのとき、
お母さんがのぞきに
来て、
11.「
大丈夫?
手伝おうか。」
12.と
言いました。お
姉ちゃんは、
13.「
お母さんは
座ってて。
母の
日なんだから。」
14.と
言いながら、フライパンに
生地を
流し入れました。
15.【6】「
まん丸にするには、
高いところから
一気に流すんだって。」
16.と、お
姉ちゃんが
教えてくれました。みるみるうちに、フライパンに
生地が
広がっていきます。どうしてこれで
まん丸になるのだろうと、
私は
不思議に
思いました。∵
17. 【7】しばらく
待っていると、ホットケーキの
表面に
小さな泡が
出てきました。
泡が
全体に
広がったら、
ひっくり返す合図なのだそうです。
18.「そうれ!」
19.お
姉ちゃんが
思い切って
ひっくり返しました。ホットケーキは、ストンとフライパンの
上に
ひっくり返りました。【8】まるで
宙返りをしたようです。とてもおいしそうなきつね
色に
焼きあがりました。
私は、
20.「すごい。
お母さんが
作ったみたい。」
21.と
言いました。
22.
全部で八
枚焼きました。
私が
焼いたものは
失敗作です。うまく
ひっくり返せなくて
変な
形になってしまったからです。【9】でも、
お父さんは、
23.「この
変な
形も、なかなか
面白くていいなあ。」
24.と
言ってくれました。
25.
焼きあがったホットケーキは、メープルシロップとバターをたっぷりかけて
食べます。
お母さんは、
26.「おいしい、おいしい。
本当に上手にできたね。」
27.と、にこにこしながら
食べてくれました。【0】
28.(
言葉の
森長文作成委員会 ω)∵
29.一
銭を
笑う者は一
銭に
泣く
30. 【1】「一
銭」は、 一
円よりも やすい むかしの
お金で、いまは つかわれていません。【2】だから 一
銭を 一
円と おきかえて かんがえてみれば、よくわかるでしょう。【3】どんな
小さいお金でも、けっして そまつにしてはいけない という ことわざです。
31. 【4】かいものに いったとき、たった 一
円 たりなくても、かいたいものは かうことが できません。でんしゃのキップだって おなじです。
32. 【5】ゆうくんは かいものにいく とちゅう、ポケットから 一
円だまを おとしました。
33.「なんだ、一
円ぐらい いいや。」
34.と ゆうくんは ひろいませんでした。【6】ところが そのあとで けしゴムを かおうとしたら 五十一
円と いわれました。【7】でも、
お金は 五十
円しかありません。しかたなく 一
円を とりに いえへ もどりました。
35. 【8】こんなことに ならないためにも、
日ごろから
お金は たいせつにすることです。
36. 【9】どんな
大金も 一
円から はじまるのです。 だから このことわざは、せつやくや ちょちくを すすめるときにも つかわれます。【0】
37. 「ことわざものがたり二
年生」(
西本鶏介著 偕成社)より