1.【長文が二つある場合、音読の練習はどちらか一つで可。】
2. 【1】
四月五日に、
入学式がありました。ぼくは、
朝からうれしくてたまりませんでした。どうしてかというと、
早く一年生になりたかったからです。ぼくは、
黒いランドセルを
買ってもらいました。【2】
家の
中で
何度もランドセルを
背負って、
鏡に
映してみました。
入学式に
着る服は、お
兄ちゃんの
お下がりです。ぼくは、
服は
お下がりでも
気にしないけれど、ランドセルが
お下がりだったら
嫌だなと
思いました。
3. 【3】ぼくが
入学するのは、
北小学校です。ぼくの
家からは、
歩いて十
分くらいです。
お母さんは、
4.「ちょっと、
写真撮ろうよ。そこに
立ってみて。」
5.と
言って、ぼくを
校門に
立たせました。ぼくは、わざとサルのまねをして
変な
顔をしました。【4】
お母さんは、ぷうっとふくれて、
6.「もう、なんでそんな
変な
顔するの。
普通に、にっこりしてよ。」
7.と
言いました。
8. ぼくがにっこりしてカメラの
方を
向くと、
お母さんは、
何枚も
写真を
撮りました。【5】七、八
枚撮ったところでやっと
お母さんは
満足したようです。
9. 六
年生と
手をつないで、
体育館に
入りました。六
年生は
体が
大きくて、まるで
大人のようです。
10.【6】「
分からないことがあったら、ぼくたちに
聞いてね。」
11.などと、いろいろなことを
優しく教えてくれました。六
年生は
何でも
知っているのだなと
思いました。うしろを
見てみると、
お父さんや
お母さんたちがたくさんいました。【7】ぼくは
自分の
お母さんの
顔を
探しました。なかなか
見つからなくて、
何度も
振り返ってしまいました。
何度目かに
振り向いたとき、
お母さんが
手を
振っているのが
見えました。ぼくは
少し安心しました。∵
12. 【8】ぼくのクラスの
担任は、
坂井先生です。
男の
先生なので
嬉しくなりました。
鬼ごっこやサッカーをして
一緒に
遊べると
思ったからです。
坂井先生は、
少し太っていて、まるでドラえもんのようです。ぼくたちの
顔をみて、にこにこ
優しく話をしてくれます。
13. 【9】ぼくは、
先生の
目の
前の
席になりました。ぐるっと
教室の
中を
見渡してみました。
大きな黒板があります。
机も
大きくて、
幼稚園の
机とは
全然違います。
本当に一
年生になったのだなと、
不思議な
気持ちがしました。【0】
14.(
言葉の
森長文作成委員会 ω)∵
15. 【1】
焼肉屋さんでは、
鉄板の
上に
肉や
野菜を
乗せて
焼きますが、なぜ
鉄板の
上に
乗せるのでしょうか。
肉や
野菜を
直接火にかけて
焼くこともできるはずなのに
鉄板を
使うのはなぜでしょう。【2】それは、
肉や
野菜を
直接火にかけると、
焦げてしまったり、
火がついてしまったりすることがあるからです。【3】
鉄板を
火で
熱して、その
熱で
肉や
野菜を
焼けばちょうどよい
加減に
焼くことができます。
16. 【4】では、
鉄は
燃えないのでしょうか。
製鉄所の
高炉で
焼けば、
鉄も
真っ赤になって
溶けてしまいます。【5】また、
台所にある、スチールウールでできたタワシにガスバーナーで
火をつけると、
簡単に
火がついて、じわじわと
燃えてしまいます。でも、
鉄板は
燃えません。これはなぜでしょう。
17. 【6】
物が
燃えるためには、
物が
酸素と
結びつくことが
必要です。
鉄が
燃えるためには、
鉄の
表面積が
広くなって、たっぷりの
酸素と
結びつかなければなりません。【7】
細い鉄がぐるぐる
巻きになっているスチールウールのタワシは、
表面積が
広いために
空気中の
酸素と
結びつきやすく、すぐに
燃えてしまいます。【8】しかし、
鉄板は、
厚さがある
分、
表面積が
狭く、
十分に
酸素と
結びつくことができないために
燃えないのです。
18. 【9】
表面積の
大きさが
鉄を
燃やすのを
手伝っているというわけです。【0】
19.
言葉の
森長文作成委員会 Λ