1.
高いところから
飛び降りるとき、
地面に
着地する
瞬間に、ひざを
曲げてやわらかく
地面に
着くようにします。もし、ひざをまっすぐに
伸ばしたまま
着地をしたら、ひざを
痛めてしまいます。
同じ高さから
飛び降りているのに、どうして
衝撃が
違うのでしょうか。
2. その
秘密は、力というものの
性質にあります。力は、
重さと
速さをかけたもので、「力」=「
重さ」×「
速さ」ということになります。
例えば、あなたが
走っていって、おすもうさんとぶつかるのと、一年生のけんちゃんとぶつかるのと、どちらが
衝撃が
強いでしょうか。おすもうさんの
方が
重いので、あなたははねとばされてしまうでしょう。ただし、一年生のけんちゃんが
実はゾウの一年生だったとしたら、あなたはけんちゃんにもはねとばされてしまうかもしれません。このように、
重いものは大きな力を
持っているのです。
3. では、
速さはどうでしょう。
野球をしているとき、バットを
思いっきり振ってうまく
当たったのでホームランになったとします。
同じ場面で、バットをスローモーション
撮影のようにゆっくり
振っていたらどうでしょう。どんなにうまく
当たっても、ゴロにしかなりません。
同じ重さでも、スピードを出しているときの
方が力があるのです。
4.
着地するときにひざを
曲げるのは、ちょうどこのスローモーション
撮影をしていることと
同じです。足の
裏が
地面に
着く瞬間が、ほんの
少しゆっくりになるのです。その
差は
例えば、〇・一
秒で
着地するところが〇・二
秒で
着地することになっただけかもしれません。しかし、それでも力は二
分の一に
減ってしまうのです。
5. この
原理はいろいろなところに
応用できます。けん玉をするとき、玉をお
皿に
乗せる瞬間にちょっとひざを
曲げます。すると、玉がお
皿に
着地する
時間がほんの
少しゆっくりになるので、玉はとても入れやすくなります。こんなふうにして、玉がうまく入るようになったらたまりませんね。
6.
言葉の森
長文作成委員会(Σ)