1.
暑かった
夏も
終わりに
近づき、
涼しい風が
吹き始めるころ、
夜になると
虫たちの
声が
聞こえてきます。そんな
虫たちの
鳴き声は、
秋の
到来を
知らせてくれます。
2.
生まれつき日本語を
使っている
人は、
自然の
音を
左脳で
聞きます。
左脳は
言葉を
理解する
脳ですから、
虫の
音も
声のように
聴こえます。これ
に対して、
英語など
欧米の
言葉を
使っている
人は、
自然の
音を
右脳で
聞きます。
右脳は
音楽を
感じる脳ですから、
虫の
音は
雑音にしか
聴こえないそうです。
3. コオロギ、キリギリス、スズムシ、マツムシ、ウマオイ、カンタン、クツワムシなど、
秋に
鳴く虫にはいろいろな
種類がいますが、
大きく分けるとコオロギ
類とキリギリス
類に
分けられます。
上から
見て、
右羽を
上にして
鳴くのがコオロギ
類、
左羽を
上にして
鳴くのがキリギリス
類です。「
右」という
漢字の
左半分を
消すとコオロギの「コ」という
字に、「
左」という
字の
左半分を
消して、たての
棒を
少し伸ばすとキリギリスの「キ」という
字になります。これが
覚え方です。
4. コオロギ
類には、コオロギ
科やカネタタキ
科の
虫がいます。キリギリス
類には、クサキリ、クツワムシ、ウマオイなど、たくさんの
虫がいます。どちらの
種類も、
鳴き羽を
持っているのはオスだけです。なぜなら、
虫が
鳴くのはメスを
呼ぶためだからです。また、
自分の
縄張りを
他のオスに
知らせるために
鳴くこともあります。
5. コオロギは、「コロコロ」と
鳴いたり、「リーンリーン」と
鳴いたりします。スズムシは、その
名のとおり
鈴のように、「リンリン」と
鳴きます。「ガチャガチャ」とうるさく
鳴くのはクツワムシ。まるでスイッチがオンになったように「スイッチョン」と
鳴き始めるのはウマオイ。「リーリーリーリー」と
簡単な
鳴き方をするのはカンタンです。いろいろな
音色を
楽しむことができる
秋の
夜の
草原は、まさに
地球のコンサート
会場です。
6.
言葉の
森長文作成委員会(Λ)