1. 【1】「
雑草のように
強い」というたとえがあるように、
雑草という
言葉は、たくましく
生きるものを
表現することがあります。
2. 【2】
雑草は、そのたくましさの
故に、
農作物に
悪い影響を
与えることがあります。【3】
農業では、
草取りをきちんとしないと、
雑草が
作物の
養分などを
横取りしてしまうため、
収穫できる
量が
減ったり、
作物の
品質が
落ちてしまいます。
3. 【4】また、
作物を
収穫するときに、
雑草が
邪魔になることもあります。【5】たとえば
稲刈りをするとき、
昔は
鎌を
使った
手作業だったので、
雑草と
稲を
区別しながら
収穫することができました。ところが、
現代では
機械で
収穫作業を
行うので、
稲と
雑草の
区別ができません。【6】その
上、
雑草の
大きさや
形はさまざまなので、
作物の
大きさに
合わせて
作られた
機械ではうまく
刈ることができず、
機械にからみついて、
収穫作業の
能率が
悪くなります。
4. 【7】しかし、
雑草は、
人間の
役に立つ場合もあります。
薬として
使われるチョウセンニンジンは、
栽培されているものよりも
野生のもののほうが
効果が
高いといわれ、
値段もまた
高価です。
5. 【8】また、
生活排水などで
汚染された
水を
浄化するのにも、
雑草が
役に立つことがわかってきました。【9】
水路に
水生植物を
植えることで、
水を
浄化することができるのです。アメリカのフロリダでは、この
目的のためにホテイアオイを
活用し、
効果を
上げています。【0】
6.
言葉の森
長文作成委員会