長文集  8月2週  ○江戸時代の飛脚(感)  00i-08-2
    毎日1ページ音読しましょう。漢字はふりがなをつけずに読めるようにしておきましょう。  2015/06/13 10:45:14
 【1】現代は携帯電話という
便利なものがありますが、昔は
情報ひとつ運ぶのも大変でし 
た。【2】手紙にして、相手の
いるところにまでとどけなくて
はなりません。もちろん荷物を
運ぶトラックも鉄道もない時代
です。
 【3】江戸時代、このような
郵便や宅配便の仕事をしていた
のが飛脚でした。戦乱の世の中
では、各地に関所が置かれ、道
を自由に通行することができま
せんでした。【4】しかし、江
戸の平和な時代になると、街道
や宿場が整備され、人や物の移
動がスムーズになったのです。
 【5】飛脚のうちで、料金が
いちばん安いものは、何日で届
けるという保証がないものでし
た。急ぐものや重いものは値段
が高いというところは今と同じ
でした。
 【6】飛脚を頼むとき、近い
ところだと今のお金で数百円、
江戸から大阪までの最も速い特
急便だと数十万円もかかったそ
うです。
 ところで、なぜ馬を使わなか
ったのか、という疑問がわいて
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きます。【7】理由としては、
当時の馬は今の競走馬のように
速くなかったこと、遠距離を走
れなかったこと、そして何より
リレーしていく馬を常に飼って
おく費用がかかりすぎたことな
どが挙げられています。
 【8】さて、これらの飛脚は
明治時代に入って、イギリスか
ら郵便制度が取り入れられたこ
とにより、その役割を終えまし
た。郵便は国だけが行うように
なり、切手をはるという仕組み
もできました。【9】江戸時代
の飛脚たちが、今の高速情報通
信の時代に来たら、目を丸くす
ることでしょう。もしかしたら
、マラソン選手になって、オリ
ンピックで活躍するかもしれま
せん。【0】

 言葉の森長(ちょう)文作成
委員会 α