a 長文 3.1週 e
一番めの長文は幼長の一~三月のものを再掲しています。
 夏休みなつやす ともといえばやはりカブトムシです。昆虫こんちゅう王様おうさま呼ぶよ にふさわしいその姿すがたは、子どもこ  たちの視線しせんをとらえてはなしません。ペットショップのカブトムシコーナーは、毎年まいとし黒山くろやま人だかりひと   ができていますし、採集さいしゅうツアーも登場とうじょうするほどです。
 いかにも丈夫じょうぶそうな姿すがたのカブトムシですが、そのいのちはそれほど長いなが ものではありません。たまごからかえり、ふゆ越しこ 幼虫ようちゅうは、さなぎへと姿すがた変えか なつになると成虫せいちゅう、つまりカブトムシへと変身へんしんしますが、成虫せいちゅうになってからのいのちはおよそ一か月 げつほどといわれています。ですから、夏休みなつやす 終わるお  ころは、ちょうどカブトムシのいのちもつきる時期じきにあたるのです。クワガタムシも、カブトムシと並んなら 人気にんきがあります。カブトムシがひとなついのちなのに対して たい  、クワガタムシの場合ばあい種類しゅるいによっては越冬えっとうできるものもあります。えっとうれしくなってしまうでしょう。
 大切たいせつ育てそだ ていたカブトムシの悲しいかな  ものですが、死んし でしまったからといってすぐに飼育しいくケースを処分しょぶんしてはいけません。ケースのなか腐葉土ふようどをそっとのぞいてみましょう。もしかしたら、小さなちい  たまご見つかるみ   かもしれません。直径ちょっけい三ミリ程度ていど白くしろ 丸いまる たまごです。孵化ふか直前ちょくぜんたまご大きおお さは五ミリ程度ていどになり、いろ黄色きいろ帯びお てきます。このたまごをじょうずに育てるそだ  ことができたら、大切たいせつにしていたカブトムシの二世にせい対面たいめんできるがやってくるのです。
 たまごからかえった幼虫ようちゅうは、おもに腐葉土ふようど食べた 大きくおお  なります。幼虫ようちゅう時代じだい摂取せっしゅした栄養えいようが、成虫せいちゅうのカブトムシの大きおお さを決定けっていけます。いったん成虫せいちゅうになってしまったら、どんなに樹液じゅえき吸っす たところでそれ以上いじょう大きくおお  はなりません。
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立派りっぱ大きおお さのカブトムシは、幼虫ようちゅう時代じだい十分じゅうぶん栄養えいよう取っと ていたのです。もしも人間にんげんがカブトムシと同じおな 性質せいしつだったらどうでしょう。成人せいじんしたらいくら食べた ても太らふと ないわけですから、ダイエットに励んはげ でいる大人おとなにとってはなんともうらやましいはなしです。
 通常つうじょう、一ぴき幼虫ようちゅうさなぎになるまでに食べるた  腐葉土ふようどりょうは、洗面せんめん山盛りやまも 一杯いっぱいぶんにもなるそうです。カブトムシは、そんな大量たいりょう腐葉土ふようどをかぶっとむしゃむしゃ食べた てしまうのです。さすがに昆虫こんちゅう王者おうじゃ驚いおどろ てしまいます。
 友達ともだち自慢じまんできるくらいの大きなおお  カブトムシを育てるそだ  ためには、良質りょうしつ腐葉土ふようど絶えずた  補充ほじゅうしてあげることが大切たいせつです。また、飼育しいくケースのなかのフンを取り除いと のぞ たり、掃除そうじをしたり、根気こんきよく世話せわ続けるつづ  ことが必要ひつようです。
 では、カブトムシとクワガタムシでは、どちらが強いつよ でしょうか。カブトムシの得意とくいわざは、カブト割りわ でしょう。クワガタムシの得意とくいわざは、もちろんクワ固めかた です。結果けっかは、カブトもクワガタも、お互い たが をムシして引き分けひ わ になりました。

 言葉ことばもり長文ちょうぶん作成さくせい委員いいんかい(ω)
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長文 3.1週 eのつづき
 先週せんしゅう日曜日にちようびに、お父さん とう  神奈川かながわスケートリンクへ行きい ました。わたしはこのをとても楽しみたの  にしていました。テレビでフィギュアスケートをて、すっかりスケートのファンになりました。フィギュアスケートは絶対ぜったい見逃しみのが ません。お母さん かあ  は、 
「どうしてあんなことができるのだろうね。」 
不思議ふしぎそうです。わたし不思議ふしぎ思うおも けれど、練習れんしゅうしたらできるかも知れし ないと思っおも ています。だから、一度いちどでいいからスケートをやってみたかったのです。 
 お父さん とう  は、学生がくせいのころにアイスホッケーをしていたそうです。わたしがスケートに行きい たいと言っい たら、 
お父さん とう  教えおし てあげるよ。」 
と、得意とくいそうに言いい ました。そして、来月らいげつ日曜にちよう行こい うと約束やくそくしてくれました。 
 スケートじょう着くつ と、すぐにスケートぐつ借りか ました。白いしろ くつです。わくわくしながら履いは てみると、思っおも ていたよりも重くおも 窮屈きゅうくつでした。まるでペンギンのような歩きある かたでスケートリンクまで歩きある ました。 
「よし、滑っすべ てみようか。ゆっくりおいで。」 
と、お父さん とう  こおりうえ待っま ています。おそるおそるこおりうえ乗っの てみました。お父さん とう  握るにぎ よりもさきにつるんと尻もちしり  をついてしまいました。ほんの一瞬いっしゅん出来事できごとです。 
「こんなに滑るすべ んだ。ああ、びっくりした。」 
と、照れて ながら言うい と、お父さん とう  は、 
「すぐに慣れるな  さ。お父さん とう  をつないで練習れんしゅうだ。」 
と、わたし起こしお  てくれました。お父さん とう  引っ張らひ ぱ れながらなんとか一周いっしゅうしました。なん転びころ そうになってドキッとしました。二しゅうでは、少しすこ 余裕よゆうてきました。みぎひだりみぎひだり
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順番じゅんばんあし出すだ ことも覚えおぼ ました。三しゅうになると、ちょっと楽しくたの  なってきました。 
「うまい、うまい。コツがわかってきたみたいだね。」 
と、お父さん とう  褒めほ てくれました。お父さん とう  をつないでなんしゅう滑っすべ たあとで、思い切っおも き 一人ひとりだけで滑っすべ てみることにしました。深呼吸しんこきゅうをして、 
「できる、できる、絶対ぜったいできる。」 
と、自分じぶん言い聞かせい き  ました。スーッと右足みぎあし出しだ て、つぎはスーッと左足ひだりあし。とてもゆっくりだけど、わたしからだ進みすす ました。 
「すごいぞう。やったな。」 
お父さん とう  こえ聞こえき  ます。お父さん とう  かお見よみ うとかお上げあ 瞬間しゅんかん、また尻もちしり  をついてしまいました。でも、痛くいた ありません。どうしてかというと滑れすべ たことが嬉しくうれ  いたさも吹っ飛んふ と でしまったからです。その後  ごも、なん転びころ ながら練習れんしゅうしました。時々ときどきお父さん とう  がひとりで滑りすべ 行くい こともあります。お父さん とう  はまるでスケート選手せんしゅのようです。わたしは、うっとりしながら眺めなが ました。わたし早くはや あんなふうに滑れるすべ  ようになりたいです。 

言葉ことばもり長文ちょうぶん作成さくせい委員いいんかい ω)
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