もちは もち屋
1おもちは、もちやさんが ついたものが いちばん おいしいということから、その みちの せんもんかに まかせるのが いちばんいい という いみの ことわざです。2たとえば ひっこし せんもんの会社が あります。そこに つとめている人たちは、にもつの つめかたから はこびだし、トラックにのせる ほうほうが じょうずです。3ひっこしさきの いえでも、 にもつを ほどいて おさめるべきところに かぐを きちんとおいて、てきぱきと しごとを かたづけていきます。4これを なれない人たちで やると、かぐや しょっきを こわしたり、きずつけたり しかねませんし、たいへんです。
5としょかんだったら、司書が いますね。どこに どの本が あるのか、このべんきょうに ひつような本は、どれをよめば いいのか、いろいろ おしえてくれます。
6また にわの木や こうえんの木を かたちよく ととのえるのは、うえ木やさんです。 みごとに かりこまれた 日本ていえんの木を みたことがあるでしょう。7じゅくれんした うえ木やさんの 手でなされた げいじゅつ品と いっていいものです。これも なれない人が やると、ぶかっこうなかたちに なってしまいます。
8このように、しろうとが いくら じょうずだからといっても、せんもんかには かないません。プロの人に まかせておくと あんしんです。
9おとうさんは、ものおきを たてるといって しごとを はじめましたが、とちゅうで かたむいてしまいました。
「もちは もちやが いちばん。だから だいくさんに たのもうって いったじゃない。」
と おかあさんは おこっています。0
「ことわざものがたり二年生」(西本鶏介著 偕成社)より
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