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 世界せかいには、人間にんげん発見はっけんされていない動物どうぶつ植物しょくぶつがまだたくさんあります。もしそうした新種しんしゅ動植物どうしょくぶつ発見はっけんされると、「学名がくめい」がつけられます。学名がくめい」には、ラテン語   ご使わつか れることが多くおお ぜん世界せかい学者がくしゃ共通きょうつうでわかるようになっています。たとえば、「いぬ」という動物どうぶつは、英語えいごでは「ドッグ」、フランス語    ごでは「シャン」、タイでは「マー」、とくにによって言い方い かたがちがいます。しかし、「学名がくめい」では、世界中せかいじゅう共通きょうつうで「カニス」ということばを使うつか のです。
 学名がくめいは、おもラテン語   ご作らつく れますが、なかには日本語にほんごをもとにしたものもあります。
 ニホンザルは、学名がくめいをマカカ・フスカタと言いい ます。この「マカカ」は、「おしりがまっかっか」という日本語にほんごからつけられました。また、トキの学名がくめいはニッポニア・ニッポンと言いい ます。むかし日本にっぽんにはこのトキがたくさんいて、群れむ となって、美しいうつく  ピンク色   いろ姿すがたそらをそめたこともあるそうです。
 人間にんげんにも、学名がくめいがあります。それはホモ・サピエンスといって、ラテン語   ごで「知恵ちえのあるひと」という意味いみです。
 いまラテン語   ご普通ふつう生活せいかつ使っつか ている場所ばしょはありません。ラテン語   ごは、もともとイタリア半島はんとう住んす でいたラテンじん言葉ことばでした。それがローマ帝国   ていこく言葉ことばとなったために、ヨーロッパじゅう広がっひろ  たのです。
 どうして学名がくめいラテン語   ご多くおお 使わつか れるのかというと、いま世の中よ なか使わつか れていないために、かえって世の中よ なか動きうご 左右さゆうされない本来ほんらい意味いみ伝わるつた  からだというのが一つの理由りゆうのようです。

 言葉ことばの森長文ちょうぶん作成さくせい委員いいんかい
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