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 現代げんだい携帯けいたい電話でんわという便利べんりなものがありますが、むかし情報じょうほうひとつ運ぶはこ のも大変たいへんでした。手紙てがみにして、相手あいてのいるところにまでとどけなくてはなりません。もちろん荷物にもつ運ぶはこ トラックも鉄道てつどうもない時代じだいです。
 江戸えど時代じだい、このような郵便ゆうびん宅配たくはい便びん仕事しごとをしていたのが飛脚ひきゃくでした。戦乱せんらん世の中よ なかでは、各地かくち関所せきしょ置かお れ、みち自由じゆう通行つうこうすることができませんでした。しかし、江戸えど平和へいわ時代じだいになると、街道かいどう宿場しゅくば整備せいびされ、人やもの移動いどうがスムーズになったのです。
 飛脚ひきゃくのうちで、料金りょうきんがいちばん安いやす ものは、なん日で届けるとど  という保証ほしょうがないものでした。急ぐいそ ものや重いおも ものは値段ねだん高いたか というところはいま同じおな でした。
 飛脚ひきゃく頼むたの とき、近いちか ところだといまのお金ですう百円、江戸えどから大阪おおさかまでの最ももっと 速いはや 特急とっきゅう便びんだとすうまん円もかかったそうです。
 ところで、なぜうま使わつか なかったのか、という疑問ぎもんがわいてきます。理由りゆうとしては、当時とうじうまいま競走きょうそうのように速くはや なかったこと、遠距離えんきょり走れはし なかったこと、そして何よりなに  リレーしていくうま常につね 飼っか ておく費用ひようがかかりすぎたことなどが挙げあ られています。
 さて、これらの飛脚ひきゃく明治めいじ時代じだいに入って、イギリスから郵便ゆうびん制度せいど取り入れと い られたことにより、その役割やくわり終えお ました。郵便ゆうびんくにだけが行うおこな ようになり、切手きってをはるという仕組みしく もできました。江戸えど時代じだい飛脚ひきゃくたちが、いま高速こうそく情報じょうほう通信つうしん時代じだいたら、目を丸くまる することでしょう。もしかしたら、マラソン選手せんしゅになって、オリンピックで活躍かつやくするかもしれません。

 言葉ことばの森ちょう作成さくせい委員いいんかい α
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