1焼肉屋さんでは、鉄板の上に肉や野菜を乗せて焼きますが、なぜ鉄板の上に乗せるのでしょうか。肉や野菜を直接火にかけて焼くこともできるはずなのに鉄板を使うのはなぜでしょう。2それは、肉や野菜を直接火にかけると、焦げてしまったり、火がついてしまったりすることがあるからです。3鉄板を火で熱して、その熱で肉や野菜を焼けばちょうどよい加減に焼くことができます。
4では、鉄は燃えないのでしょうか。製鉄所の高炉で焼けば、鉄も真っ赤になって溶けてしまいます。5また、台所にある、スチールウールでできたタワシにガスバーナーで火をつけると、簡単に火がついて、じわじわと燃えてしまいます。でも、鉄板は燃えません。これはなぜでしょう。
6物が燃えるためには、物が酸素と結びつくことが必要です。鉄が燃えるためには、鉄の表面積が広くなって、たっぷりの酸素と結びつかなければなりません。7細い鉄がぐるぐる巻きになっているスチールウールのタワシは、表面積が広いために空気中の酸素と結びつきやすく、すぐに燃えてしまいます。8しかし、鉄板は、厚さがある分、表面積が狭く、十分に酸素と結びつくことができないために燃えないのです。
9表面積の大きさが鉄を燃やすのを手伝っているというわけです。0
言葉の森長文作成委員会 Λ
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