昨日795 今日717 合計157333
課題集 ウツギ3 の山

★じゆうなだいめい / 池新
○野山に出かけたこと / 池新

○むしをかうあり / 池新
◎牛乳から生まれたチーズ / 池新
 牛乳から生まれたチーズは、今では世界中で食べられており、そのかずは千種類にものぼるそうです。わが国でも、小さな子供からお年寄りまで、手軽なカルシウム源として用いられ、スーパーマーケットなどには必ず売られています。ワインととても相性がよいチーズは、日本でも研究が進み、日本製のチーズもフランスなどの本場のものにひけをとらなくなりました。風味がよく牛乳より保存がきき、持ち運びに便利で栄養豊富なこの食べ物は実は、偶然発見されたものなのです。
 古いアラビアの民話にチーズ発見のつぎのような話が残っています。発見者は古代オリエントの商人です。砂漠を旅する商人は、羊の胃袋を干して作った水筒にヤギの乳を入れ、それをラクダにくくりつけて、暑い中を歩いていました。夕方、のどがかわき、乳を飲もうとしたところ、なかから黄色い水と白いかたまりがでてきました。それを食べてみたら、とてもおいしかったそうです。これがチーズの始まりといわれています。古い牛乳が出てくると思っていたら、不思議な白いかたまりがころんと出たのですから、まさにひょうたんからコマ、商人はさぞかし驚いたことでしょう。
 現代では、原料の乳を乳酸菌などを使って発酵させたあと、水分をぬいてかためて作ります。ここで使われる乳酸菌は生きているので、時間がたつと変化が起き、味わいが変わっていきます。白カビや青カビにおおわれたチーズなどもあり、そのおいしさにやみつきになる人も多いようです。
 発酵を使った食べ物には、ほかに納豆があります。昔、武士が戦っているときに食糧がなくなり、近くの農民に煮た大豆を出させたことがありました。しかし、急いでいたので入れ物が間に合わず、農民は俵につめて武士のところに持っていきました。その俵につめた煮大豆が、二、三日たつと何と納豆になっていたのです。∵最初、大豆が腐ってしまったと思い、しぶしぶ口にした武士も、食べてみてそのおいしさに驚いたことでしょう。
 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(φ)