課題集 ケヤキ3 の山
苗
絵
林
丘
★じゆうなだいめい
/池
池新
○この一年、新しい学年
/池
池新
○お雑煮いろいろ
/池
池新
お正月に食べるお雑煮は、新しい年の豊作や家族の健康を祈る気持ちがこめられたおめでたい料理です。
しかし、お雑煮と言われて思い浮かべた料理をほかの人に出すと、「これは、お雑煮じゃないよ。」と言われてしまうことがあるかもしれません。実は、お雑煮は、日本全国それぞれの地方で見かけも味も異なるのです。たとえば、おもちの形は西日本では丸、東日本では四角の場合が多く、焼いてから汁にいれるところや、別ゆでしてから汁に入れるところなど、おもちの入れ方も地方によって違います。汁の味も、みそ味のところもしょうゆ味のところもあります。お雑煮の中の具もさまざまです。新潟ではサケやイクラ、広島ではカキ、福井では茎のついたカブを入れるそうです。ほかにも、香川のように、あんこの入った甘い丸もちを白みその汁に入れるところや、沖縄のようにお雑煮をお正月に食べる習慣がないところもあります。
「うちは関西に住んでいるけど、お父さんもお母さんも関東出身だから四角いもちを使うよ。最後にイクラを乗せるのは、新潟出身のおばあちゃんに教わったんだって。」というふうに、お雑煮を知るとその家のいろいろなことがわかるのです。
アフリカのピグミー族は昔、ゾウを捕まえて食べていました。ですから、
「ぼくの家では、おゾウ煮にゾウを入れて食べるよ。」
という家では、お父さんがアフリカに住んでいたのかもしれませんぞう。
現代では、いろいろな地方や国の人同士が結婚して、新しい家庭を持つのは珍しくありませんから、その家オリジナルの新しいお雑煮を考えてみるのもいいかもしれません。お父さんとお母さんは関東と関西の出身だから、おもちの形は三角とか、お母さんは韓国出身だからキムチを入れるなどという家があってもよさそうで∵す。ピンクのハート型おもちにコンソメスープ、トリュフも乗せたフランス風お雑煮、ちょっと食べてみたい気がします。
言葉の森長文作成委員会(Ν)