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課題集 ケヤキ3 の山

★じゆうなだいめい / 池新
○バレンタインデー、もうすぐ春が / 池新


○日食 / 池新
 いつも空に円く見える太陽が欠けて見えることがあります。地球は太陽の周りを回っています。その地球の周りを月が回っています。地球と太陽の間に月が入ると、月がじゃまになって太陽が見えなくなります。これを日食といいます。太陽は光を放っているので、月がじゃまをしている部分は月の影になり、地球からは見えないということになります。月が太陽を完全に隠してしまうことを皆既日食といい、一部を隠すことを部分日食といいます。地球上に映る月の影は一つの県ぐらいの大きさなので、一回の日食で皆既日食が見られる地域は限られます。これを見ようと海外まで出かける人もいるくらいです。
 月と太陽では、地球から見た見かけの大きさはあまり違いがありません。実際は地球から太陽までの距離は、地球から月までの距離の四百倍もありますが、太陽が月の四百倍の大きさであるため、地球からの見かけの大きさはあまり変わらないのです。しかし、よく測ってみると、月も太陽も見える大きさが少しずつ変化します。これは月や太陽が動くことによって、地球の観測地点からの距離が変わるからです。月の方が大きいときは、太陽全体を隠しきって皆既日食が起こります。太陽の方が大きいときは、太陽の方がはみ出して、金環日食となります。
 日食の仕組みが分からなかった古代には、不吉なことが起こる前兆だと考える人も多かったようです。皆既日食を見た昔の人は、太陽がすっかり見えなくなってしまうのですから、さぞ怪奇な現象だと思ったことでしょう。
 昔の暦は太陰暦といい、月の満ち欠けを一ヶ月として作られていました。現在の暦は太陽暦といい、地球が太陽の周りを回る周期を元に作られています。天体の動きは、私たちの生活にも利用されているのです。

 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(ν)