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課題集 ケヤキ3 の山

★じゆうなだいめい / 池新
○節分、マラソン / 池新
○ねるとき、まめまき / 池新

○アリの世界 / 池新
 小さなアリの世界は、不思議です。一つの巣の中のアリたちは、おたがいが仲間であることをにおいでたしかめあいます。巣の外で出会ったときも、おたがいの触角がふれあっただけで仲間だということがわかるので、食べ物をわけあたえたり、協力してものを運んだりします。
 はたらきアリは、おどろくほど大きなものを運んでいることがあります。アリはたいへんな力持ちで、自分のからだの二倍ぐらいの重さのものなら持ち上げることができますし、十倍の重さのものでも引きずって運ぶことができます。大きすぎて一ぴきで運べないものは、仲間といっしょに運んだり、その場で小さくちぎって少しずつ運んだりします。
 仲間どうしはおたがいに協力しますが、巣がちがえばみんな敵です。ちがう巣のアリどうしが出会うと、ものすごいたたかいになることがあります。じょうぶな大あごや、おしりの先からでる蟻酸ぎさんという毒を武器にたたかいます。
 世界には、かわったアリがいます。おそろしいのは、アフリカにすんでいるサスライアリです。サスライアリの通ったあとは、食べられるものは何一つ残りません。サスライアリの群れは、たとえニシキヘビだろうと、あっという間に骨だけにしてしまいます。
 北アメリカやメキシコ北部に住むミツツボアリは、はたらきアリの中におなかが異常にふくらむものがいます。ほかのはたらきアリが集めた蜜をおなかにたくわえ、蜜の入れものの役目をしながら、巣の天井からじっとぶらさがっているのです。はたらきアリはおなかが空くと、おなかに蜜をたくわえたアリの頭をたたき、はき出される蜜をなめます。おなかに蜜をたくわえたアリは、まるで生きている食糧倉庫です。∵

「蜜、ありますか。」
「はい、どうぞ。」
「ありがとう。」
「ぼくにも、ください。」
「もう、ありません。」
「ありー。」

 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(κ)