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課題集 カキ3 の山

★自由(じゆう)な題名(だいめい) / 池新
○わたしのしているスポーツ / 池新


○初めての宇宙探検 / 池新
 初めて宇宙船に乗って宇宙を飛行したのは、ソ連の宇宙飛行士、ガガーリンです。ガガーリンの乗ったボストーク宇宙船は、地球をひとまわりする飛行に成功しました。宇宙から地球を見たガガーリンは、「地球は青かった」と語りました。
 月に立った最初の人は、アポロ宇宙船に乗ったアメリカのアームストロングです。そのとき、テレビの前では世界中の何億人という人々が、かたずをのんで見守っていました。月面を歩いたアームストロング船長は、「この一歩はひとりの人間にとっては小さな一歩だが、人類にとっては大きな飛躍となるだろう」という言葉を残しています。
 その後、アメリカとソ連は、競い合うように宇宙開発を進め、宇宙船やロケットは急速に進歩していきました。無重力の宇宙空間で、どのくらい生活できるかという実験が始まり、宇宙ステーションで生活できる最長記録が次々とぬりかえられていきました。宇宙空間では、地球上ではむずかしい動作が簡単にできます。重いものを持ち上げたり、宙返りをするのもたやすいことです。しかし、不便なこともたくさんあります。たとえば、ひげをそると、切ったひげがあたりにふわふわと漂いはじめるので、あわてて吸い取らなくてはなりません。
 宇宙ステーションでのさまざまな実験のおかげで、無重力が人間の体にどんな影響をおよぼすかが、次第にわかってきました。
 やがて、科学技術の進歩により、スペースシャトルという宇宙船が登場しました。シャトルは、何度もくり返し飛行できる宇宙船です。シャトルでいちばん大きいのは燃料タンクです。十五階建てのビルほどもある巨大な燃料タンクは、途中で切り離され、残った連絡船が軌道に乗って地球を回ります。日本人の宇宙飛行士も、スペースシャトルの乗組員として活躍しました。∵
 さて、未来の宇宙開発は、どうなっていくのでしょう。
 現在、各国が協力して国際宇宙ステーションの建設を進めています。地球から少しずつ部品を打ち上げて、今までにない巨大な施設を組み立てるのです。これは、地球の周りを回りながら、さまざまな研究や実験を行なう有人の施設で、ステーションの中では、宇宙飛行士が交代で仕事をしています。将来は、宇宙ステーションの内部で人が暮らせるように研究が進められています。
 さらに、もっと巨大なスペースコロニーを作ることも考えられています。スペースコロニーの内部には酸素も太陽の光もあるので、地球と同じような生活ができることになるでしょう。
 月や火星、木星の衛星に宇宙基地を作る計画もあります。また、火星に植物をたくさん植えて、地球のような惑星にしようという考えもあります。植物は二酸化炭素から酸素を作り出してくれるので、火星が緑の惑星になれば、人間も呼吸ができるようになります。何世紀もかかる壮大な計画ですが、太陽系に私たちが住める惑星をもう一つ作るという、ワクワクするような話です。成功すれば、いつかは火星で生まれ育った「火星人」が現れることになります。
 みなさんが大人になるころには、自分でカセイだお金で火星に行けるようになるかもしれません。そのころになると、最初の宇宙飛行士ガガーリンのことは、懐かしい昔話のように語られることになるでしょう。
「そう言えば、最初に宇宙に行った、あのだれだっけ、ほらパンにつけてよく食べる人。」
「それは、マーガリン。」

 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(κ)