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課題集 イバラ3 の山

★じゆうなだいめい / 池新
○かぞくででかけたこと / 池新
★わたしのクラス / 池新

○おいしいいも虫はいかが? / 池新
 【1】買ってきた野菜の葉に、いも虫がたくさんついていたらどうしますか。普通は「わあ、いやだ」と急いで取り除き、野菜をすっかりきれいにしてから調理するでしょう。【2】しかし世界には、いも虫を見て「わあ、おいしそう」と感じる人たちもいるのです。
 アフリカの一部では、ガの幼虫であるいも虫が食用にされています。【3】それらの地域では、キャッサバやトウモロコシなどのでんぷん質が食事の中心なので、どうしてもたんぱく質が不足しがちです。しかし、質のよいたんぱく源は高価で手に入りにくいのが現状です。【4】ですから、たんぱく質のかたまりであるいも虫は大変貴重な補助食品なのです。実際、一皿のいも虫は、大人が一日に必要とするたんぱく質・ビタミン・ミネラルの約四分の三を含むと言われています。
 【5】秋の雨の季節が過ぎると、いも虫の収穫が始まります。村の女性たちは、総出でいも虫を集めます。いも虫は内臓を抜き、ゆでてから天日干してんぴぼにします。【6】この乾燥いも虫を、おやつがわりにそのままポリポリと食べるのです。
 このいも虫は、ただおいしいだけではありません。ある意味で、とても効率のよい食品でもあるのです。【7】いも虫は、人間には食べられない有毒の植物でもかまわず食べてくれます。そしてどんどん肥え太り、わずか六週間で体重を四千倍に増やします。【8】その丸々としたおいしそうないも虫を、今度は人間が食べるわけです。

「いも虫君、いいねえ。あったかそうな蓑を着て。」
「それはミノムシ。」
【9】「確か、茶碗に入っているんだよね。」
「それはチャワンムシ。」
「ときどき足がかゆくなるけどね。」
「それは、ミズムシ。もう、いいもん。無視。」【0】

 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(Μ)