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課題集 エニシダ3 の山

★じゆうなだいめい / 池新
○バレンタインデー、もうすぐ春が / 池新


○かわいい子には / 池新
 ことわざは、昔から人々に使われてきた、決まった言い回しのことです。どれも短い言葉ですが、その中に人がよりよく生きるための知恵がたくさんつまっています。
 「かわいい子には旅をさせよ」ということわざがあります。これは、子どもはかわいいから、楽しい旅行に連れていきなさい、という意味ではありません。
 このことわざは、四百年も昔から使われていました。そのころは、飛行機もなければ電車も自動車もありません。旅といえば、歩くのが普通でした。野宿をしたり、追いはぎにあったり、危険がつきものだったのです。このことから、旅に出てつらい経験をさせたほうが、子どもをりっぱに成長させるという意味になりました。
 「枯れ木も山のにぎわい」ということわざがあります。友だちの誕生会にお祝いにかけつけた大勢おおぜいの人を見て、「枯れ木も山のにぎわいだね。」などと言ったら失礼です。
 枯れ木のようにつまらないものでも、何もないよりはましだという意味で、自分に関することをへりくだって言うときに使うのが、このことわざです。
 「馬子にも衣装」ということわざも聞いたことがあるでしょう。「まご」って何だろうと、まごまごしてしまいそうですが、この「まご」というのは子供を表す「孫」ではなく、馬に人や荷をのせて運搬することを職業とする人のことを指します。ですから、小さい子供にもかわいい衣装を着せなさいという意味ではなく、ちゃんとした衣装を身につければ誰でも立派に見えるという意味のことわざなのです。

 言葉の森長文ちょうぶん作成委員会(κ)