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物への思い アジサイの広場
UZI.SMGそお高2

 物神信仰と言えば大げさだが、たいしたことのない物に非常な思い入れをしてしまうことがある。箱なんか良い例だ。そんなわけで、くだらない
グッズにプレミアがついて高値で取引される光景をテレビで見ていても、その人たちの心境がわからないでもない。またそれが幸か不幸かは断言で きない。しかし、一言言うのであれば次のようなことだろう。  

 
 

 普通の人が見て何の価値もないものに、非常な価値を見出す人は、主観的に言えばただ好きなことに夢中になっているだけである。そうしたもの
を眺めているだけでご満悦なのだ。この点、一風変わった趣味程度の趣向でしかなく、人畜無害な趣味人だ。  

 
 

 一方客観的に見ると、変な趣味を持った変わり者でしかなく、くだらないものに大枚を叩いてしまう厄介物でもある。しかも騙されて偽者をつか
まされたコレクターなんかを見ると哀れですらある。こんな光景を見ると、余計な物に興味なんか持つからひどい目に会うんだ、と不幸者扱いした くなることは確かだ。  

 
 

 さて、お金が絡む話はさておき、余計なことにこだわって物に感情移入することはむしろ良いことではないか。ただの物体でしかない物に、ある
種の魂を吹き込むということは、たとえそれが妄想とはいえ人間にしか出来ないことだ。物に愛着を持つことは人間性を備えている証でもあると思 う。他人に迷惑をかけることは許されないが、このように物に感情を込めることは、ほほえましいこととして受け止めてはどうだろうか。  

 
                                           
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