本物の読解力・表現力をつける

国語の勉強法


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受験における国語力

 中学受験の合否を左右する第一の教科は算数で、国語はその次の教科です。
 塾の偏差値を見るとどの教科も大事な教科のように見えてきますが、受験の合否を決めるのは偏差値の合計ではなく、得点の合計です。すると、算数のように得点の差が大きい教科でどれだけ点数を取れるかということが重要になってきます。
 この事情は、高校受験でも同様です。中学受験でも高校受験でも、算数・数学の得意な生徒は、実力以上の成績を収める傾向があります。
 このため、学習塾の多くは、算数・数学の指導に最も力を入れています。その次に力を入れているのが、知識の量によってカバーできる理科・社会の指導です。国語の指導は、時間がかかるわりに効果が薄いので、どの学習塾でもあまり力を入れていません。

国語力はなぜ必要か??受験前??

 国語力は、机の上での勉強よりも、生活習慣の中で育つ勉強という面が強くあります。例えば幼児期に読み聞かせをたっぷりされて育った子は、小学校に上がってから文章を速く楽に書けるようになる傾向があります。小学校中学年の時期に、軽い読み物も含めていろいろなジャンルの読書をした子は、高学年になってから速読力がつくようになります。両親と対話をする習慣がある子は、深い感想が書けるようになります。また、漫画などの軽い本を読みすぎる子は、国語力が低下する傾向があります。
 国語の勉強というと、すぐに漢字の書き取りを思い浮かべる人も多くいますが、漢字力の差は学年が進むにつれてなくなります。逆に学年が上がるにつれて差が開いていく本当の国語力は、読解力と表現力です。
 読解力と表現力を中心とした国語力をつけるためには、生活習慣としてできるような国語の勉強をしていくことが必要です。(後述)
 国語力は、他の教科の勉強と異なり、いったん力がついてしまうとずっとその力を維持できます。国語に自信のある子は、受験前の追い込みの時期に国語の勉強をする必要がないので、他の教科の勉強に集中できるというメリットがあります。

国語力はなぜ必要か??受験後??

 国語の成績がよくて合格した生徒は、入学後も成績が伸びると言われています。それは、国語力が単に一つの教科の学力ではなく、物事を理解し整理する思考力そのものと密接に結びついているからです。国語力のある人は、学校を卒業し実社会に出てからも活躍する幅が広がります。情勢を読み取り、多くの人の考えを整理し、自分の意見を説得力ある形で述べるという力は、国語力そのものだからです。
 国語力が必要なのは、文系の人だけではありません。理系の人でも、芸術系の人でも、経営に携わる人でも、社会で活躍する多くの人は、国語力に優れています。その場合の国語力とは、文法や文学史の知識ではなく、読解力と表現力を中心とした本当の国語の力です。

これまでの勉強法では国語力はつかない

 国語の勉強というと、問題集を解き、できなかったところの解説を先生に聞くというやり方がほとんどです。算数・数学の勉強では、このやり方は有効です。算数・数学の場合は、できなかった問題だけを何度も繰り返し解く中で、問題を解く力がついていくからです。しかし、国語の勉強は、こういうやり方では力がつきません。というのは、国語の問題でできなかったものは、解法がわからなくてできなかったのではなく、実力がなくてできなかったのだからです。
 また、問題集を解く勉強法には時間がかかりすぎるという欠点があります。数ページの国語問題集を解くだけでもすぐに1時間近くかかります。しかし、その時間のうち、解けた問題はもともと何もしなくても解けた問題ですから、意味のある勉強にはなっていません。解けなかった問題は実力がなくて解けなかった問題ですから、解説を聞いてもやはり解けるようにはならず、これも意味のある勉強にはなりません。問題集を解いて解説を聞く勉強は、勉強している外観だけの勉強なのです。

家庭でできる本物の国語勉強法(高学年)

 国語の勉強の基本は、読む力をつけることにあります。読む力をつけるためには、家庭で毎日、受験問題と同じレベルの文章を読む練習をすることが最も効果的です。毎日続けるためには、できるだけ単純な勉強法で、親が準備をしたり手助けをしたりする必要がないものにすることが大切です。

(1)1200字程度の長文を音読する。
(受験問題と同じレベルのもの。同じ文章を日を置いて4回以上繰り返す)

(2)その中の100字程度の文章を暗唱できるようにする。

(3)問題集の問題文を読書がわりに読む。
(問題は解かずに問題文を読むだけ。1冊の問題集で4回以上繰り返す)

 このほかに、親の準備や手助けが可能であれば、長文を要約し簡単な感想を書く練習をします。感想を書くために読もうとすると、読み方が深まります。

読書の習慣を絶やさずに

 小学校低中学年のときに読書好きだった子が、高学年の時期になると受験勉強に追われて読書から一時遠ざかります。しかし、ここで、あっさりと読書の習慣を絶やしてしまうと、その後中学生や高校生になってからも読書の習慣が復活せず、たとえ復活しても軽い読み物しか読まなくなってしまうという結果になりがちです。
 読書は、勉強のためばかりでなく、子供の将来の人生を豊かにするためにも大切なものです。特に、小学校高学年から中学生にかけては、これまでの物語中心の読書から説明文や意見文の読書へジャンルが広がっていく時期です。本格的に読む時間は取れなくても、毎日必ず一定の読書時間は確保していきましょう。
 中学に合格すると、部活や定期テストで更に忙しくなるので、どの子もますます読書から遠ざかるようになります。このときにも、小学校高学年のときに読書の習慣を絶やさなかった子は、読書の習慣を維持し発展させることができます。
 親は目先の受験だけでなく、子供の将来を考えて長期的な視野で勉強を見ていく必要があります。


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